ユニクロ セルビッジ ジーンズを履いて評価してみた

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ユニクロで最初にこれを見たときに衝撃を受けた。なんだこれは!と。次の瞬間、僕はこれをカゴに突っ込み、試着して丈詰めを依頼。嫁の目をかいくぐりながら、こっそり会計。ここまで約5分くらいだった。

「セルビッジ」と聞くだけでワクワクするのは、僕と同世代くらいで20年前くらいのヴィンテージジーンズブームに乗っかった人達であろう。当時は赤耳やらビッグEやら66やらXXやら第二次大戦モデルやら、リーバイスのヴィンテージがとかくもてはやされ、渋谷や下北の古着屋はジーンズ好きの若者でにぎわっていた。
確かに、リーバイスのヴィンテージはカッコイイ。作業着として使われていた時代の無骨なシルエット、レプリカにはない履きこまれた自然な色落ち、ジーンズのスタンダードを作り上げたシンプルなディテール、どれもこれも一級品だ。

しかし、そんなヴィンテージブームに比例するように、値段も吊り上がっていった。
これは学生時代の私と友人の会話である。

友人:そんなズタボロにいくら払ったの?
僕:ん? 4万円(´ー`) 66モデルで状態もいいのにこの値段はマジ掘り出しものだった(´ー`)
友人:(;´Д`)

普通の人が聞けば理解できない感覚だろう。まさにヴィンテージ既知外である。
そんな時代を生きてきた僕からすると、ユニクロのセルビッジ ジーンズはまさに破格の値段! こんな値段でこんなもんが買えるなんて、マジ21世紀スゲー。

ユニクロ セルビッジ ジーンズ 全体評価

ユニクロ レギュラーフィットストレートジーンズ
価格:¥3,990(2014年10月現在)
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ユニクロの本気が感じられるジーンズ。カイハラ社製のデニム生地を使った贅沢な一品。シルエットはリーバイス501のようなスタンダードなストレートで世代を問わずシンプルな着こなしが可能。また、通称赤耳と呼ばれるセルビッジがある生地なので、履きこめばヴィンテージ風の色落ちが楽しめる。これが3,900円とかマジ価格破壊。ただ、やはりコスト的なところで、縫製の部分やシルエットはジーンズメーカーのものと比較すると劣る部分はあるので、品質の評価としては3.5だがコストパフォーマンスを考えて4.0にした。というか、買って損はない一本ですね。
レビュアー:korosuke 2014年10月2日
評価:4.0

良いところ

  1. コストパフォーマンス最強!この品質をこの価格で出せるメーカーは他にはないでしょう
  2. ヴィンテージ風味あふれるセルビッジ! 色落ちに期待できる!
  3. シルエットは501を思わせるストレート
  4. 裾はチェーンステッチというこだわりっぷり
  5. 生デニムをラインナップしたことが担当者よくわかってる!

悪いところ

  1. 履き心地が他ジーンズブランドのものより劣る。座ったりする際に窮屈な感じがする
  2. 裾上げをユニクロでしてもらうとシングルステッチになる
  3. バックポケットのサイズ感が他のジーンズよりも小さく、財布を入れると窮屈

このジーンズに近いシルエットだとリーバイス501なんかもおすすめです。すべてのジーンズの原点である究極のストレートシルエットでリジッド(生デニム)もあり、価格も¥6,000~¥7,000とそれなりにお手頃です。
⇒リーバイス 501 リジッドモデル一覧

セルビッジが付いたカイハラ社製のデニム生地

このジーンズの最大の売りのひとつがカイハラ社製のデニム生地。カイハラ社はデニム生地を専門に製造している国産メーカー。そのクオリティは世界的に評価され、さまざまな有名ジーンズブランドの製品にも採用されています。

このセルビッジデニムは旧式の織機でしか生産できず、非常に高価な生地なのです。「赤耳」と呼ばれるこのセルビッジはロールアップしたときに、ちょっとしたアクセントになるほか、この「耳」に沿って色落ちするのでヴィンテージらしい色落ちが期待できます。いわゆる「アタリ」ってやつですね。

厚さは13オンス。生地の厚さは、1平方ヤードでどれくらいの重さがあるのかで表記します。一般的なジーンズには14オンス前後の生地が使われているので、まあ一般的な厚さです。僕はまだ生デニムの状態で履いているので、ゴワゴワしてますがこのじゃじゃ馬を履きこなすのが生デニムの醍醐味!

特に今回はリジッド、いわゆる生デニムの製品が用意してあるのがデニムファンの心をくすぐります。デニムファンはノンウォッシュの状態から育てていきたいんですよ。自分なりの色落ちを実現したいと考えて、日々履きこんでいるわけです。この辺りはユニクロの担当者わかってるなーと感じました。噂レベルですが、今回のこのジーンズの開発に当たって、エドウィンからデザイナーを引き抜いた、とかいう話もネットでチラホラ見かけました。今回のディテールのこだわりを見ると、確かにジーンズ一本でやってきた人じゃないとこういうのわかんないよなーという点が垣間見えるので、あながち噂とも言えなさそうです。

ユニクロジーンズは洗うと縮むの?

正直、まだ洗ってないのでわかりません(;´Д`) 一般的に生デニムは洗うと2インチは縮むと言われているので、昔は生デニム買うときには2インチ大きめのやつを買ってたんですが、最近のはそれほど縮まないんじゃないですかねえ。

このユニクロ公式サイトのレビューを見ると、ウエストは縮まないが、レングスは縮むとのこと。僕は当面ロールアップして履くつもりだったので適当に丈詰めしましたが、購入時に店員さんに確認した方がいいですね。

脚がスッキリと見えるストレートシルエット

「レギュラーフィットストレート」と銘打っているだけあって、シルエットは非常にスタンダードなストレートです。リーバイスの501みたいなイメージですね。裾に向かって若干テーパードしてるので、脚がスッキリ見えます。

ただ、ここはコスト的にしょうがないと思うのですが、やはりジーンズ専門ブランドと比較してしまうと、若干履き心地が劣るかなあという印象です。歩くときや座ったとき、しゃがんだときに腰や太もも周りに若干窮屈さを感じます。まあ、ジーンズ専門ブランドは履いたときのラインや履き心地のために、その型紙にすごくコストをかけてこだわりますからね。さすがにここはしょうがないですが、相対的に見るとそういう評価です。

ユニクロかぶりが発生しないシンプルディテール

「あ、俺と同じユニクロのやつ着てる人がいる!」という経験をしたことはないだろうか。これを巷では「ユニ被り」「ユニバレ」と言うそうです。僕はこれがすごくイヤなので、ダウンジャケットとかUTとか買っても一年くらい寝かせてから着てたりします。

このレギュラーフィットストレートジーンズのディテールは非常にシンプルです。特殊なステッチもないし、特徴的なレザーパッチもなし、当然ロゴも表には一切入ってません。よって、これを履いていてもユニクロ製だとわかるのは、よっぽどのジーンズマニアくらいでしょう。

シンプルであるがゆえに、非常に応用が効きます。だいたいどんなスタイルにも似合うはずです。そういう意味でも、これは超お買い得だと思います。

難点としては、バックポケットがちょっと小さいので財布とか入れると圧迫感が出てしまうところ。僕は下の画像みたいに、クロムハーツの長財布を後ろに突っ込むスタイルなのですが、ユニクロのやつだとしゃがんだりしたときに非常に圧迫感があるんですね。他のジーンズではこういう現象は起こらないので、ここが非常に残念だなあと思います。ひょっとすると生デニムだから、という理由かもしれませんが。

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僕はロールアップして履く

僕はこれのジーンズを見たときに、ロールアップして履きたいなと思いました。というのも、最近はちょこっとロールアップして履くのがトレンドで、ああいう風に履きたいけど高いデニムだと折った筋がついて変な色落ちするのが嫌だなあと思ってました。そんなときにこれと出会いまして、この価格ならロールアップ用に買ってもいいや!と思って購入したのです。CMとか広告でも本田選手がロールアップして履いてましたね。

で、実際履いてみるとこんな感じです。本田選手や外国人モデルさんではなく、アラフォーで太めの一般人が履くとこんな感じになるという現実をご覧ください(;´Д`)

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なんか足がスゲー短く見えるな(;´Д`) これは適当にロールアップしたのでしょうがない。でも、シルエットはすごくキレイだと思います。ちなみにウエストのサイズは34インチです。

このユニクロジーンズは買いなのか?

買いです。断言します。散々書いてますが、このクオリティがこの値段なのはまさに亜空間殺法。昔からジーンズ好きな人なら口をそろえてそう言うでしょう。定価は¥3,900ですがたまにセールやってて¥2,900とかになっていて、さらにお買い得! 最近はレギュラーフィットだけじゃなくて、スリムフィットも出たようでラインナップも充実。特に、生デニム未体験の方はこの機会にぜひ「ジーンズを育てる」という体験をしてみてください。

ちなみに、他のジーンズについてもレビューしてたりしますので、よろしければどうぞー。
イタリアでSBUのジーンズを買ってみた:価格・店舗
⇒イタリアでSBUのジーンズを買ってみた:1年履いてみた

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